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マンションの給水ポンプシステムの維持管理①

 

マンションの給水ポンプシステムの維持管理①

マンションの給水ポンプシステムの維持管理①

はじめに

給水ポンプシステムは、私たちの暮らしを支える水道インフラの一部です。

しかし、マンションやビルなどの建物に設置される給水ポンプは、水道局の管理外にあり、菫要設備であるにも関わらず、ポンプの機能に関する定期的な点検を義務付けるような仕組みもありません。

このような現状を鑑み、リビングアメニティ協会・給水ポンプシステム委員会では、維持管理の重要性の啓蒙・啓発活動を行っておりますが、依然として断水に至る故障・事故も散見されております。

「その1」では、マンションにおける給水システム方式等を説明し、「その2」で維持・管理における留意事項を説明します。皆さま方の給水ポンプに関するご理解がより深まり、給水ポンプが安全・安心なように運転されることを祈念しております。

1.給水ポンプの分類

建物への給水方式には大別すると、配水管からの水を直接給水する直結方式と、一旦受水槽に貯留してから給水する受水タンク方式があります。

給水ポンプシステムはポンプを使用して水を給水器具まで直送するシステムで、直結方式では、配水管で不足する圧力を建物ごとにポンプで増圧し給水する増圧直結方式があり、受水タンク方式では、タンク内の圧力によりポンプを始動一停止する圧力タンク方式およびインバータ等によりポンプ回転数を制御する回転数制御方式があります。

給水ポンプシステムの維持管理-①

2.最近の給水方式の動向

給水ポンプシステムの維持管理-①

(1)高層用給水方式

従来、高層建築物等高い揚程(ポンプが水を汲み上げることのできる高さ)が必要な建物には、高置タンク方式が多く採用されてきました。

近年、躯体構造を含めた建築費のコストダウン、スペースの有効利用等のニーズが高まったことと、機器の信頼性向上により、給水ポンプの採用が主流になってきました。

最近の竣工済あるいは計画中の超高層ビルでは、ほとんどの場合給水ポンプが採用されており、給水圧力により低層階用、高層階用等給水ポンプをゾーン分割する方式が採用されています。30階程度までは、1~2ゾーン分割方式、40階以上では2~3ゾーン分割方式が多く採用されております。

(2)回転数制御方式

回転数制御方式は、中規模建物や大規模建物を対象として、多く採用されてきました。近年、省エネニーズの高まりおよび小型インバータの開発により、小型圧カタンク制御方式から小型回転数制御方式(インバータ方式)へと主流が変化してきております。

(3)増圧直結方式

増圧直結方式は、平成7年頃から各水道事業体で本格的に導入開始され、現在では全国主要都市で採用できるようになりました。

近年では、設置台数も年間約1万台の市場となり、給水ポンプシステムの約2割を占める程になってきています。

給水ポンプシステムの維持管理-①

まとめ

以上、本編では給水ポンプの一般的な給水方式を説明しましたが、この他にも、近年の超高層マンションに対応した高揚程の多段ポンプを複数台並列運転する台数制御方式や、また、増圧直結ポンプを中間階に設置する増圧直結給水方式(直列・多段型)も採用されています。

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